ブルッフ:2台のピアノのための協奏曲 op.88a
知る人ぞ知る、ブルッフ唯一のピアノ協奏曲。
しかも2台である。
全4楽章。
第1楽章は劇的に始まり、聴く者をその世界に引き込んでいく。
オケは雄弁だが、ピアノは静かに語るのみ。他の3つの楽章への序章といったところか。
第2楽章は、(恐らく)チェロとヴィオラの美しい序奏に続いて、
明るい曲調のアレグロ。
第3楽章は、ブルッフらしい、甘く切ない曲調にたっぷりと浸れる、
この曲の白眉とでもいうべき楽章。
そして終楽章。この楽章が一番コンチェルトらしい楽章である。
2台のピアノがオケを従えて華やかに曲を締めくくる。
全体的に協奏曲的と言うか、2台のピアノが火花を散らす!といった印象は受けない。
どちらかというと2台が溶け合っているというか、2台で1つの楽器といった感じである。
その疑問はCD解説を見て納得がいった。
前に書いた弦楽八重奏曲が弦楽五重奏曲が原曲だった様に、
このコンチェルトにも原曲があったのだ。
それはオルガンと管弦楽のための組曲第3番。
おお、これは絶対に聴きたい。と思っていたら、
思わぬところで手に入ってしまった。
それはまた後日。
Max Bruch : Concerto for two pianos and orchestra, Op.88a
Güher and Süher Pekinel(piano)
Philharmonia Orchestra
Sir Neville Marriner
(CHANDOS CHAN 9711)
因みにこのCDにはモーツァルトとメンデルスゾーンのやはり2台のピアノのためのコンチェルトが
収録されています。
もちろん2曲とも長調の中で、ブルッフ君は短調♪as-Moll(変イ短調)ですよ。
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